首相のお膝元/上州群馬医療事情
伊関友伸のブログより、
福田首相のお膝元、群馬県の医療事情
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【上州リポート】深刻化する医師不足
2007.10.23 03:55
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/gunma/071023/gnm0710230356000-n1.htm
全国的に広がる医師不足の影響が、県内にもじわりと広がっている。救急医療の現場では、かかりつけではない妊婦の受け入れを拒否する病院も出ており、県立病院では常勤医不在から、産婦人科を休診する病院が出ている。大学病院が地域に派遣した医師を呼び戻す動きも出ており、事態は深刻化している。県などは問題解決に乗り出しているが、思うような効果は出ていない。(小川寛太)
■受け入れ8回拒否
館林地区消防組合管内で平成18年、東京からの旅行者だった妊婦が突然体調を急変させた。旅先だったため、かかりつけの産婦人科医に行くことができず、駆けつけた救急隊は県内で搬送先を模索。8カ所の病院に相次いで受け入れを断られ、妊婦は119番通報から約1時間半後に、ようやく県外の病院に収容された。
県消防防災課によると、妊婦の救急搬送を断られた発生件数は同年で37件あり、1件当たりでみると前述した8回が最多だった。17年には21件、16年も16件の受け入れ拒否が起きている。
受け入れ拒否が発生した割合は、全体の3~6%ほどで、「かかりつけの病院に1回で搬送されるケースがほとんど」(同課)という。搬送中に死産したり妊婦が亡くなったケースはないが、一刻を争う事態が想定されるだけに、拒否事案は決して少ない割合ではない。
■婦人科休診の事態
受け入れ拒否が増加する背景には、産科医をはじめとした医師不足がある。県医務課によると、県内の医療機関に勤務する16年末の医師数は3908人で、14年末より33人増加した。しかし、地域や診療科によっては医師の偏在があるといい、産科と産婦人科を合わせた医師数は、14年末の181人から16年末には172人に減少した。
医師不足に伴い、太田市高林西町の県立がんセンターでは、常勤医が不在となったため、婦人科は10月から休診となっている。医師を派遣している群馬大学が引き揚げを決めたことなどが原因とされる。
16年6月から産婦人科を休診した渋川地区の中核病院「渋川総合病院」(渋川市渋川)では9月、常勤の産婦人科医を確保したものの、「医師を3人以上確保しないと産科を行うことは難しい」として、同25日に婦人科だけを再開した。内科や小児科でも、診療を実施しているとはいえ、常勤医がいない状況が続いており、医師不足は産婦人科にとどまらない状況だ。
■求職登録まだ8人
16年4月に導入された新医師臨床研修制度により、出身大学の付属病院以外で臨床研修を行う医師が増加した。その一方、大学側は地域に派遣している医師を引き揚げることで医療水準を確保しているため、地域医療に反動が出ている。
県は医師確保策の一環として、6月から県内の勤務を希望する医師に情報を提供し、医療機関の紹介や斡旋(あっせん)をする「県ドクターバンク」を導入。しかし、同制度で県内勤務に至った医師は9月末で、内科医に1人いるだけという。
また、県内の59医療機関243診療科で求人登録を行っているが、現在求職登録している医師は3人で、将来を見据えて登録しているのは8人しかない。
同課は「医師側の売り手市場となっている。各自治体にも同様の制度があるので、群馬の制度を周知し魅力を伝えたい」と話している。
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県立4病院 累積赤字4年で倍増
http://www.raijin.com/news/a/24/news01.htm 上毛新聞
県立四病院の二〇〇六年度決算の累積赤字(未処理欠損金)は総額九十四億六千万円で過去四年間で倍増、本年度は百億円超えが確実となっていることが分かった。一般会計からの補てんを抑制している事情があるが、県は経営改善が急務と判断。未収金の回収マニュアルを作成したほか、診療報酬が加算される「地域医療支援病院」の指定を受ける手続きに着手した。さらに病床回転率の向上を含む「新県立病院改革ビジョン」をまとめ、財務改善を徹底する。
四病院は心臓血管センター(前橋市)、がんセンター(太田市)、精神医療センター(伊勢崎市)、小児医療センター(渋川市)。最新機器や新築病棟の減価償却費が経営を圧迫している。
県は二十三日の決算・行財政改革特別委員会で、不採算部門を洗い出すなど抜本的な経営改善に乗り出す方針を明らかにした。
すでに計画的な督促や悪質未納者への法的措置を盛り込んだ回収マニュアルを各病院に配布したほか、心臓血管センターが地域医療支援病院の指定を受ける手続きに入った。
「新ビジョン」は、総務省が七月に設置した公立病院改革懇談会の協議や、それを受けて同省が示すガイドラインを踏まえてまとめる。患者の回復状態などを把握し、退院するタイミングをしっかりチェックすることで病床回転率の向上を図ったり、平均通院日数の縮小、医療器具の調達コストの削減などを盛り込む見込み。
委員会では複数の委員が赤字脱却の方針をただしたのに対し、県側は「採算、不採算の分析はまだできていない状況。これまで手を付けなかった部門別のミクロな分野に改善の余地があるか調べる」と答えた。
病院会計は二〇〇二年度まで、一般会計から約五十億円を繰り入れて収支均衡を図ってきたが、民間の経営感覚を取り入れるため〇三年度から繰入金を三十五億円(目標値)に抑制。その結果、新たな欠損金は〇三-〇六年度の四年間で計四十六億円に達した。
県は〇四年十月に「県立病院改革ビジョン」を策定し、重油や薬剤、消耗品の共同購入など効率化を進めてきたが、「〇六年度に単年度黒字」の目標を果たせなかった。
橋本和博・県病院局長は「高度・専門医療は構造的に収支均衡が難しいが、膨大な赤字は放置できない。早急に新たな対策を出す」と話している。
総務省の懇談会は経営指標の目標設定や、民間病院並の効率性追及などの必要性のほか、民間委託など経営形態の見直しにまで踏み込んだ議論を行い、近く地方自治体にガイドラインを示す予定。
福田首相のお膝元、群馬県の医療事情
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【上州リポート】深刻化する医師不足
2007.10.23 03:55
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/gunma/071023/gnm0710230356000-n1.htm
全国的に広がる医師不足の影響が、県内にもじわりと広がっている。救急医療の現場では、かかりつけではない妊婦の受け入れを拒否する病院も出ており、県立病院では常勤医不在から、産婦人科を休診する病院が出ている。大学病院が地域に派遣した医師を呼び戻す動きも出ており、事態は深刻化している。県などは問題解決に乗り出しているが、思うような効果は出ていない。(小川寛太)
■受け入れ8回拒否
館林地区消防組合管内で平成18年、東京からの旅行者だった妊婦が突然体調を急変させた。旅先だったため、かかりつけの産婦人科医に行くことができず、駆けつけた救急隊は県内で搬送先を模索。8カ所の病院に相次いで受け入れを断られ、妊婦は119番通報から約1時間半後に、ようやく県外の病院に収容された。
県消防防災課によると、妊婦の救急搬送を断られた発生件数は同年で37件あり、1件当たりでみると前述した8回が最多だった。17年には21件、16年も16件の受け入れ拒否が起きている。
受け入れ拒否が発生した割合は、全体の3~6%ほどで、「かかりつけの病院に1回で搬送されるケースがほとんど」(同課)という。搬送中に死産したり妊婦が亡くなったケースはないが、一刻を争う事態が想定されるだけに、拒否事案は決して少ない割合ではない。
■婦人科休診の事態
受け入れ拒否が増加する背景には、産科医をはじめとした医師不足がある。県医務課によると、県内の医療機関に勤務する16年末の医師数は3908人で、14年末より33人増加した。しかし、地域や診療科によっては医師の偏在があるといい、産科と産婦人科を合わせた医師数は、14年末の181人から16年末には172人に減少した。
医師不足に伴い、太田市高林西町の県立がんセンターでは、常勤医が不在となったため、婦人科は10月から休診となっている。医師を派遣している群馬大学が引き揚げを決めたことなどが原因とされる。
16年6月から産婦人科を休診した渋川地区の中核病院「渋川総合病院」(渋川市渋川)では9月、常勤の産婦人科医を確保したものの、「医師を3人以上確保しないと産科を行うことは難しい」として、同25日に婦人科だけを再開した。内科や小児科でも、診療を実施しているとはいえ、常勤医がいない状況が続いており、医師不足は産婦人科にとどまらない状況だ。
■求職登録まだ8人
16年4月に導入された新医師臨床研修制度により、出身大学の付属病院以外で臨床研修を行う医師が増加した。その一方、大学側は地域に派遣している医師を引き揚げることで医療水準を確保しているため、地域医療に反動が出ている。
県は医師確保策の一環として、6月から県内の勤務を希望する医師に情報を提供し、医療機関の紹介や斡旋(あっせん)をする「県ドクターバンク」を導入。しかし、同制度で県内勤務に至った医師は9月末で、内科医に1人いるだけという。
また、県内の59医療機関243診療科で求人登録を行っているが、現在求職登録している医師は3人で、将来を見据えて登録しているのは8人しかない。
同課は「医師側の売り手市場となっている。各自治体にも同様の制度があるので、群馬の制度を周知し魅力を伝えたい」と話している。
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県立4病院 累積赤字4年で倍増
http://www.raijin.com/news/a/24/news01.htm 上毛新聞
県立四病院の二〇〇六年度決算の累積赤字(未処理欠損金)は総額九十四億六千万円で過去四年間で倍増、本年度は百億円超えが確実となっていることが分かった。一般会計からの補てんを抑制している事情があるが、県は経営改善が急務と判断。未収金の回収マニュアルを作成したほか、診療報酬が加算される「地域医療支援病院」の指定を受ける手続きに着手した。さらに病床回転率の向上を含む「新県立病院改革ビジョン」をまとめ、財務改善を徹底する。
四病院は心臓血管センター(前橋市)、がんセンター(太田市)、精神医療センター(伊勢崎市)、小児医療センター(渋川市)。最新機器や新築病棟の減価償却費が経営を圧迫している。
県は二十三日の決算・行財政改革特別委員会で、不採算部門を洗い出すなど抜本的な経営改善に乗り出す方針を明らかにした。
すでに計画的な督促や悪質未納者への法的措置を盛り込んだ回収マニュアルを各病院に配布したほか、心臓血管センターが地域医療支援病院の指定を受ける手続きに入った。
「新ビジョン」は、総務省が七月に設置した公立病院改革懇談会の協議や、それを受けて同省が示すガイドラインを踏まえてまとめる。患者の回復状態などを把握し、退院するタイミングをしっかりチェックすることで病床回転率の向上を図ったり、平均通院日数の縮小、医療器具の調達コストの削減などを盛り込む見込み。
委員会では複数の委員が赤字脱却の方針をただしたのに対し、県側は「採算、不採算の分析はまだできていない状況。これまで手を付けなかった部門別のミクロな分野に改善の余地があるか調べる」と答えた。
病院会計は二〇〇二年度まで、一般会計から約五十億円を繰り入れて収支均衡を図ってきたが、民間の経営感覚を取り入れるため〇三年度から繰入金を三十五億円(目標値)に抑制。その結果、新たな欠損金は〇三-〇六年度の四年間で計四十六億円に達した。
県は〇四年十月に「県立病院改革ビジョン」を策定し、重油や薬剤、消耗品の共同購入など効率化を進めてきたが、「〇六年度に単年度黒字」の目標を果たせなかった。
橋本和博・県病院局長は「高度・専門医療は構造的に収支均衡が難しいが、膨大な赤字は放置できない。早急に新たな対策を出す」と話している。
総務省の懇談会は経営指標の目標設定や、民間病院並の効率性追及などの必要性のほか、民間委託など経営形態の見直しにまで踏み込んだ議論を行い、近く地方自治体にガイドラインを示す予定。
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