原子力規制委 人事案に国会同意なく閣議決定し発足 「事後同意も不要」

「原子力規制委員会」発足、原子力防災相新設
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120919-OYT1T00677.htm
 政府の新たな原子力規制組織「原子力規制委員会」は19日、野田首相が委員長と委員4人を任命して発足した。原発再稼働に向け新たな安全基準を策定し、審査する役割を担う。
 委員長は田中俊一内閣官房参与、委員は中村佳代子、更田豊志、大島賢三、島崎邦彦の4氏。田中氏は同日、皇居で認証式に出席した。
 規制委は環境省の外局に設置され、事務局の原子力規制庁も発足した。首相は同日、環境相兼務の細野原発相に原子力防災担当を兼務させると決めた。
 田中氏は記者団に「地に落ちた規制行政の信頼を回復できるかどうかがかかっている」と抱負を語った。午後、初会合を開く。
 規制委の人事には衆参両院の同意が必要だが、先の通常国会では同意を取り付ける見通しが立たなかった。規制委は26日までの発足が法律で義務づけられているため、政府は規制委設置法の例外規定に基づき、首相権限で任命した。
(2012年9月19日12時49分 読売新聞)

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規制委「事後同意も不要」 細野氏言及 19日発足閣議決定
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012091102000232.html
2012年9月11日 夕刊
 政府は十一日午前の閣議で、原子力規制を一元的に担う新組織「原子力規制委員会」を十九日に発足させることを決定した。委員の人事は国会の同意が必要だが、八日に閉会した通常国会で同意を得られなかったため、野田佳彦首相が任命する。細野豪志原発事故担当相は十一日の記者会見で、秋に予定される臨時国会でも事後同意を求めないこともあり得ると表明。国会軽視の姿勢に世論の反発を招くのは必至だ。
 政府は七月下旬、委員長に田中俊一・前原子力委員会委員長代理を起用するなどの人事案を国会に提示した。だが、野党だけでなく、民主党内からも「原子力ムラ」に近いとの反対論が噴出したため、採決を先送りし、通常国会は閉会した。
 原子力規制委員会設置法は、同委の設置期限を今月二十六日と定めている。首相は設置法の付則に盛り込まれた例外規定を適用し、田中氏らを任命することにした。
 政府は臨時国会で事後同意を得たい方針だが、与野党の反発は必至。細野氏は会見で、付則には緊急事態の場合は事後同意が必要ないとの内容が盛り込まれていることを念頭に「国会の同意については原子力緊急事態にあるという現状を踏まえ、政府として適切に対応することになろうかと思う」と述べた。
 人事案では、田中氏のほか、中村佳代子・日本アイソトープ協会主査、更田豊志・日本原子力研究開発機構副部門長、島崎邦彦・地震予知連絡会会長、大島賢三・元国連大使を任命する。五氏は十一日、内閣官房参与に任命された。

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原子力規制委員会:19日発足を閣議決定、首相5氏任命
毎日新聞 2012年09月11日 12時22分
http://mainichi.jp/select/news/20120911k0000e010203000c.html
 政府は11日午前の閣議で、新たに原発の安全規制を担う原子力規制委員会20+件を19日に発足させることを決め、関連の政令を閣議決定した。委員長に就任する田中俊一・高度情報科学技術研究機構顧問ら委員計5人の人事は国会の同意が得られていないため、規制委設置法に基づき、首相の権限で19日に任命する。
 事務局となる原子力規制庁の長官や職員人事などの準備を進めるため、政府は11日付で田中氏と、委員候補の中村佳代子・日本アイソトープ協会プロジェクトチーム主査▽更田豊志・日本原子力研究開発機構原子力基礎工学研究部門副部門長▽大島賢三・元国連大使▽島崎邦彦・地震予知連絡会会長??の計5人を内閣官房参与に任命した。
 人事は国会の同意を得ていないが、細野豪志環境相は11日午前の記者会見で「発足が9月26日までという法律上の規定があり、原子力緊急事態に依然としてあることを考えれば、早期に発足をさせなければならない。法律の根拠に基づいたもので、手続きに問題はない」と語った。【笈田直樹】

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原子力規制委、「仮免」で19日発足へ 人事案に国会同意なし  :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS11037_R10C12A9EE8000/
2012/9/11 20:59
 新たな原子力規制の核となる原子力規制委員会が19日に発足する。人事案に国会同意を得られないまま、野田佳彦首相が見切り発車で委員を任命。当初予定した4月から半年遅れで、規制委はいわば「仮免許」で発進する。一部の与野党議員が「国会軽視」と改めて批判する見通しだ。規制委の判断の信頼性に疑問符がつく可能性もある。
 「正直言って想定していなかった。きちんとした形でスタートできないのは残念」。委員長に就く田中俊一氏は11日、記者団にこう語った。
 規制委の委員は本来なら衆参両院の同意を得たうえで首相が任命するが、通常国会では同意を取れなかった。このため規制委設置法の付則にもとづき、同意なしで首相が19日付で任命する。法律上の発足期限が26日に迫るからだ。政府は11日、委員に就く5人を内閣官房参与に起用した。
 政府は次の国会で同意をめざすが、メドは立たない。田中氏は内閣府原子力委員会の前委員長代理。民主党内に「原子力ムラ出身」との批判があり、人事案が採決すれば多くの離党者が出かねないからだ。
 民主党代表選に立候補した原口一博元総務相は10日に「人事は見直してほしい。自分が首相になれば見直す」と語った。同じく代表選に出る鹿野道彦前農相も11日「もう一度野田佳彦首相の考えを聞きたい。(人事を)再考すべきだ」と述べ、政府は差し替えるべきだとの認識を示した。
 規制委設置法によると、原子力緊急事態宣言が続く間は次の国会で同意がなくても首相が委員長らを罷免する必要はない。宣言は当分解除されないので田中氏らの「仮免許」状態が長引く可能性もある。
 細野豪志原発事故担当相は国会同意なしの任命で法的に問題ないとの見方を示したが、一部の国会議員が批判を強めるのは確実。自民党の塩崎恭久衆院議員はメールマガジンで「明らかに法律の趣旨に反している」と主張した。
 組織の正統性が揺らげば、規制委の仕事にも影を落とす。政府の内部文書も「国会同意を経ていないことで委員長らの判断のクレディビリティー(信頼性)に疑問符が投げかけられる」と指摘する。規制委は原発の防災指針や安全基準をつくり直すが、規制委への批判が強まればこうした作業も滞りかねない。与野党が神経を集中する衆院解散・総選挙もにらみ、規制委が動きづらい局面は続きそうだ。

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